きょうもお立ち寄りくださり有難うございます。
タイトルからしてきつい問題提起していますが、 アマ将棋では
「飛車先の歩は相手に切らしてはいけない。」
と学び、教えられてきました。
でも、プロ間ではちょっと違うようです。
今回は女流名人戦リーグからそんな一手を次の対局を棋譜並べと共に解析して振り返ります。
開始日時:2020-05-01 10:00
棋戦:第47期岡田美術館杯女流名人戦女流名人リーグ
先手:渡部 愛 女流三段
後手:伊藤沙恵 女流三段
場所:東京・将棋会館
持ち時間:2時間
消費時間:104▲119△64
戦型:矢倉
おいらが目に止まった局面など順次ご紹介して行きながら、「次の一手」をご一緒に考えてもらえたらと思います。
▶26手目86歩
先手は飛車筋の歩を切る後手を許しました。何故でしょうね?
矢倉では珍しいのではないでしょうか。
次の一手
▶44手目☖24同歩まで。先手番。
先手にはどんな狙いがあるのでしょうか。
あなたなら【次の一手】どう指しますか?

▶渡辺女流三段の一手
☗35銀打ち
凄い手が飛び出しました。
▶Shogiguiによる解析
先手の指した一手は35銀。
この手を解析すると、「△」と評価しています(下図)。
次に最善手を挙げてみます。
▶最善手は?
☗45歩打ちでした。
振り返ってみると、飛車先の歩を切らせたこと一つを取って勝敗を分けたとは言い切れませんが、
不利な状況を作ったと言えるかもしれません。
と言うのも解析グラフでは、序盤から中盤に差し掛かる24手目以降微妙ながら先手不利と言う評価にはつながっていません。
それどころか、47手目以降も若干ですがも先手有利な状況も続いています。
形勢判断とは、かくも難しいものなんでしょうね。
では、次の【棋譜並べ】で初手から終局まで流れを追ってお楽しみください(^^♪
【棋譜並べ】
▲渡部 愛 女流三段 vs. ▽伊藤沙恵 女流三段
まだ、始まったばかりの女流名人戦リーグですが、参考までに成績表を貼付します。
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