2020年05月02日

飛車先の歩を切らすのは・・・?女流名人戦リーグ

ょうもお立ち寄りくださり有難うございます。



タイトルからしてきつい問題提起していますが、 アマ将棋では

「飛車先の歩は相手に切らしてはいけない。」

と学び、教えられてきました。


でも、プロ間ではちょっと違うようです。

今回は女流名人戦リーグからそんな一手を次の対局を棋譜並べと共に解析して振り返ります。



開始日時:2020-05-01 10:00
棋戦:第47期岡田美術館杯女流名人戦女流名人リーグ

先手:渡部 愛 女流三段
後手:伊藤沙恵 女流三段
場所:東京・将棋会館
持ち時間:2時間
消費時間:104▲119△64
戦型:矢倉


おいらが目に止まった局面など順次ご紹介して行きながら、「次の一手」をご一緒に考えてもらえたらと思います。


▶26手目86歩
先手は飛車筋の歩を切る後手を許しました。何故でしょうね?
矢倉では珍しいのではないでしょうか。
愛26手目26歩.jpg


次の一手
▶44手目☖24同歩まで。先手番。

先手にはどんな狙いがあるのでしょうか。
あなたなら【次の一手】どう指しますか?

愛44手目24同歩次の一手.jpg




桜8520.jpg


▶渡辺女流三段の一手
☗35銀打ち
凄い手が飛び出しました。

愛45手目35銀打ち.jpg


▶Shogiguiによる解析
先手の指した一手は35銀。
この手を解析すると、「△」と評価しています(下図)。
次に最善手を挙げてみます。

45手目35銀打ち.jpg


▶最善手は?
☗45歩打ちでした。

愛45手目最善手45歩打ち.jpg



 
振り返ってみると、飛車先の歩を切らせたこと一つを取って勝敗を分けたとは言い切れませんが、

不利な状況を作ったと言えるかもしれません。

と言うのも解析グラフでは、序盤から中盤に差し掛かる24手目以降微妙ながら先手不利と言う評価にはつながっていません。
それどころか、47手目以降も若干ですがも先手有利な状況も続いています。

形勢判断とは、かくも難しいものなんでしょうね。



では、次の【棋譜並べ】で初手から終局まで流れを追ってお楽しみください(^^♪



【棋譜並べ】
▲渡部 愛 女流三段 vs. ▽伊藤沙恵 女流三段




まだ、始まったばかりの女流名人戦リーグですが、参考までに成績表を貼付します。

女流名人戦リーグ伊藤沙恵.jpg






posted by マサ坊 at 11:00| 静岡 ☀| Comment(0) | 次の一手 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

棋譜並べから読みたい(相振り飛車編)〜次の一手〜

きょうもお立ち寄りくださり有難うございます。



私は振り飛車党なので、【相振り飛車】は時々対局しています。


別に、イヤでもないし、石田流を組みやすくなったりするので、特に嫌がることはありません。


そこで、今回は女流棋士界ではワリと指されることが多い「相振り飛車」から棋譜並べを通して棋譜解析とともに「次の一手」を考えたいと思います。



開始日時:2020-04-30 10:00

棋戦:第28期倉敷藤花戦トーナメント戦


先手:カロリーナステチェンスカ 女流1級

後手:飯野 愛 女流初段

場所:東京・将棋会館

持ち時間:2時間

消費時間:101▲93△152

戦型:相振り飛車



私が気になった局面にスポットを当てて「次の一手」をご一緒に考えてみたいと思います。

よかったら、ご感想などお気軽にお寄せください。


▶19手目48玉
両者、相振りらしい態勢になりました。
19手目48玉.jpg



【次の一手】
81手目☗85飛まで。
後手番。

あなたならどうする?
81手目85飛.jpg



■Shogiguiによる解析
82手目☖54桂打ち。
これは悪手と指摘。

何故、自然と思える85同桂を後手は指さなかったのでしょうか?
一旦、後手に形勢が持ち直したかのように見えたグラフで、イッキに劣勢に傾いています。

82手目54桂悪手?.jpg


■最善手:85同桂(下図)
81手目最善手85同桂.jpg


■全棋譜の解析
悪手;先手1、後手3。
カロリーナ81手目85飛.jpg



【棋譜並べ】
初手から終局まで再生してお楽しみください。
あなたの棋力アップのお手伝いになれば幸いです。

▲カロリーナステチェンスカ 女流1級 vs. ▽飯野 愛 女流初段

posted by マサ坊 at 00:00| 静岡 ☀| Comment(0) | 次の一手 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年05月01日

竜王戦2組ランキング戦 佐々木勇気七段

ょうもお立ち寄りくださり有難うございます。



今回は、竜王戦2組ランキング戦 から次の対局を棋譜並べとともに解析で振り返ります。



開始日時 2020-04-30 10:00
棋戦 第33期竜王戦2組ランキング戦
先手 松尾 歩 八段
後手 佐々木勇気 七段
手合割 平手
場所 東京・将棋会館
持ち時間 5時間
消費時間 116▲299△299
戦型 角換わり腰掛け銀


本局で勝った方が決勝進出という両者とも負けられない重要な対局です。

竜王戦2組ランキング戦.jpg



▶37手目☗45歩
先手がここがグッドタイミングと仕掛けました。

佐々木37手目45歩.jpg


▶50手目47銀打ち
狙いはアレですよね。後手玉は何か安定しているとも言えない状態で反発しました。
50手目47銀打ち.jpg


▶55手目56角打ち
先手は☖38角打ちに、飛車と桂の交換を選択しました。どうなんでしょうね?
気になります。
次に、shougiguiにより分析してみましょう。
55手目56角打ち.jpg

▶Shogiguiによる解析
☗65角は悪手?
ちょっとおいらには判断できかねます(*_*;

57手目65角握手.jpg


▶悪手:先手3、後手5。

sasaki2kumi .jpg



【棋譜並べ】
初手から終局まで再生してごゆっくりお楽しみください。
▲松尾 歩 八段 vs. ▽佐々木勇気 七段


116手で勝利を手にした佐々木七段はいよいよ決勝の舞台へ進出です。

丸山九段と糸谷八段の勝者との対戦になります。

頑張ってください。

佐々木勇気.jpg


posted by マサ坊 at 00:00| 静岡 ☀| Comment(0) | 棋譜 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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